(注) 1.当社は連結財務諸表を作成しておりませんので、連結会計年度に係る主要な経営指標等の推移については記載しておりません。
2.持分法を適用した場合の投資利益については、関連会社を有していないため記載しておりません。
3.2026年6月12日開催の取締役会決議により2026年7月1日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割を行っておりますが、第30期の期首に株式分割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益を算定しております。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益については、潜在株式は存在するものの、当社株式は非上場であるため、期中平均株価が把握できませんので記載しておりません。また、第28期及び第29期については、1株当たり当期純損失であるため記載しておりません。
5.第28期及び第29期は当期純損失を計上したため、自己資本利益率及び配当性向は表示しておりません。なお、当該期において経常損失及び当期純損失を計上した要因としては、蔵衛門のライセンス販売形式を従来の買い切り型から、契約期間にわたって売上高を計上するサブスクリプション型へ移行したことによるものであります。また、自己資本利益率は、当期純利益を期首及び期末の自己資本の平均残高で除して算出しております。
6.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
7.第30期及び第31期の財務諸表については、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(昭和38年大蔵省令第59号)に基づき作成しており、金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。なお、第27期、第28期及び第29期については、「会社計算規則」(平成18年法務省令第13号)の規定に基づき算出した各数値を記載しておりますが、当該各数値については金融商品取引法第193条の2第1項の規定に基づく太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。
8.「収益認識に関する会計基準」(企業会計基準第29号 2020年3月31日)等を第28期の期首から適用しており、第28期以降に係る主要な経営指標等については、当該会計基準等を適用した後の指標等となっております。
9.従業員数は就業人員数(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者数(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)は年間の平均人員を〔〕に外数で記載しております。
10.2026年6月12日開催の取締役会決議により2026年7月1日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割を行っており、発行済株式総数は9,500,000株となっております。
11.当社は、2026年6月12日開催の取締役会決議により2026年7月1日付で普通株式1株につき1,000株の株式分割を行っております。そこで、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(2012年8月21日付東証上審133号)に基づき、第27期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算定した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、以下のとおりとなります。なお、第27期、第28期及び第29期の数値(1株当たり配当額についてはすべての数値)については、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりません。
当社は、1995年9月に神奈川県川崎市高津区にて、インターネットコンテンツサービス業の運営を目的とする会社として創業致しました。設立以降の当社にかかる経緯は以下のとおりであります。
当社は、「『記録』で世界をアップデートする。」をミッションに掲げ、建設業界、保育・教育業界、及び修理・整備業界といった、肉体的な労働や物理的な作業を伴う業務に従事するフィジカルワーカーの現場業務が中心となる産業を「フィジカル産業」(注6)と定義し、写真を起点とするDX支援を主たる事業としております。これらの産業では、現場と事務所が物理的に分断されていることが多く、IT化が遅れがちであるという共通の課題を抱えております。具体的には、工事の進捗、子どもの成長、修理の工程等、現場で行われた作業や対象の状態を社内外の関係者へ共有・説明する業務が不可欠であり、その際、写真をはじめとする視覚的な記録手段が重要な役割を果たします。この記録は、品質管理、業務の引継ぎ、成果物の作成及び説明責任の基礎となる一方、撮影後の整理、共有及び帳票化等に多くの手作業を要します。当社は、これら一連の記録業務を「記録」「認識・構造化」「共有・活用」の三工程として捉え、専用端末、アプリケーション、クラウド及びAIを組み合わせた記録DXサービスを提供しております。また、記録の信頼性を支える技術基盤として、撮影情報及び撮影後の改変の有無を検証可能にする写真証明基盤を整備しております。
当社の事業は報告セグメントとしては単一セグメントでありますが、顧客産業及び記録対象に応じて、建設業界は施工記録、保育・教育業界は成長記録、修理・整備業界は整備記録の三領域で展開しております。各領域は独立した製品の集合ではなく、写真を現場で取得し、AIで意味付けし、クラウド上で共有・業務利用する共通基盤「記録DXプラットフォーム」を、業界固有のデータ入力の方法や、業務フロー及び販売経路に合わせて展開したものであります。

各領域の業績面における位置づけとして、施工記録領域は「蔵衛門」により建設現場の工事写真を管理するサービスであり、当社の売上の過半を占めるとともに、利益の大半を創出している中核事業であります。成長記録領域は「みんなの写真屋さん」等により学校・保育施設と保護者をつなぐサービスであり、当社における一定の売上規模を有しておりますが、現時点における全社利益への貢献は限定的であります。また、整備記録領域は「AITURBO」により修理・整備工程を管理する新領域として展開しておりますが、現時点では事業の立ち上げ及び先行投資のフェーズにあり、業績への寄与は軽微となっております。
建設業は現場と事務所が物理的に分断されるフィジカル産業であり、膨大な写真の撮影から共有までの作業負荷が課題となっております。
この問題の解決を担う施工記録領域の根幹製品・サービスは、①粉塵や水濡れ、衝撃などが伴う建設現場等で写真を撮影し、関連する工事情報等を記録・送信する専用端末「蔵衛門Pad」、②記録を集約し関係者へ共有する「蔵衛門クラウド」であります。利用者は、蔵衛門Pad又はアプリ「蔵衛門カメラ」で撮影し、蔵衛門クラウドを介して共有し、台帳作成などを行います。また、通信環境を準備しにくい現場向けのオプションとして、蔵衛門Padで利用できるデータ通信サービス「ルクレSIM」を提供しております。各製品は独立商品ではなく、現場での記録作業からクラウド集約、成果物作成までを構成する一連の製品群であります。また、当領域においては、1998年より提供している買切り版のPCソフト「蔵衛門御用達」シリーズ(現行版は「蔵衛門御用達2021」)が長年にわたり当社の事業を支えるとともに、現在のクラウド展開の源泉となる強固な顧客基盤を形成してまいりました。今後は、この顧客基盤に対して主力である継続課金型の「蔵衛門プレミアム」への移行を推進し、同サービスによる継続的かつ安定的なストック収益を当社の最大の成長ドライバーとして伸ばしていく方針であります。

※1:オフライン環境等で工事写真を整理し、写真台帳等の成果物を作成する「蔵衛門御用達」と「蔵衛門プレミアム」を導入した会社数。2026年6月末時点の会社数
※:数値はすべて2025年9月期実績
各製品がそれぞれの役割を補完し合うことで、現場と事務所間で分断されがちな情報(写真や図面等)の一元管理を可能にし、撮影後の写真整理、データ受渡し及び帳票作成の効率化を実現しております。各製品・サービスの具体的な役割及び位置づけは以下のとおりです。
施工記録領域の収益は、蔵衛門Pad及び従来の買切り版PCソフト「蔵衛門御用達」シリーズ(現行版は「蔵衛門御用達2021」)等の販売によるフロー収益(注7)と、「蔵衛門プレミアム」のID利用料及びルクレSIMの通信料等によるストック収益(注7)から構成されます。買切り版のライセンス商品や専用端末の販売が長年にわたり当社の収益を支えてきたため、2025年9月期においては、当領域の売上高はフロー収益が過半を占めております。一方で、近年はこれら「蔵衛門御用達2021」等の買切り版ソフトを利用する既存顧客に対して、機能をクラウド上で提供する継続課金型の「蔵衛門プレミアム」への契約切り替え(以下、クラウドへの移行)を推進しております。その結果、全社の売上高に占めるストック収益の割合は前期の24.7%から30.8%へと6.1ポイント上昇しております。
今後の見通しといたしましては、このクラウドへの移行をさらに推進することに伴い、「蔵衛門御用達2021」をはじめとする買切り版ソフトの販売は段階的に縮小していく見込みです。「蔵衛門Pad」等の端末販売は引き続き現場への新たな導入起点としつつも、既存顧客のクラウドへの移行を促すとともに、工事写真台帳の作成にとどまらない機能の追加及び現場と事務所の間のコミュニケーションを促進する機能の提供により、導入企業内での利用現場・部門の拡大(全社展開)を進めることで契約社数及びID数を拡大し、継続的かつ安定的なストック収益が当領域の成長を牽引する事業モデルへの転換を図ってまいります。
当社は、1998年の「蔵衛門」発売以来築いてきた約11万社(2026年6月時点)の顧客基盤、粉塵や水濡れなどが伴う現場環境に耐え現場技能者が直感的に操作できる専用端末やiOSアプリである「蔵衛門カメラ」、撮影した写真を現場と事務所の間でリアルタイムに共有できるクラウドプラットフォーム「蔵衛門クラウド」並びに約17億枚(2026年8月時点)を超える施工写真を活用する記録AIを有しております。さらに、撮影写真は独自の改ざん検知機能でデータの真正性が検証され、発注者等に対する施工品質の客観的な証明として利用することができます。これらに営業提案、オンライン導入及びカスタマーサクセス(注8)を組み合わせ、企業規模を問わず現場から利用を開始しやすい体制を構築しております。
成長記録領域では、主に保育・教育現場における行事写真や日常の成長記録をオンラインで販売・共有するサービスを展開しております。
子どもと直接向き合うフィジカルな業務が中心の保育・教育現場では、保育園における日々の活動報告や、小学校・中学校における運動会などの行事写真の販売において、現金集金や写真の仕分け、壁貼り展示といったアナログな作業が多忙な教職員の大きな負担となっておりました。当社は、この課題を解決するため、「写真を取得し、対象を認識し、安全に届ける」という共通の記録DX基盤を活用し、主力サービスであるオンラインスクール写真販売「みんなの写真屋さん」を提供しております。
「みんなの写真屋さん」は、写真店や保育園・学校などの施設が撮影・登録した写真を、保護者がオンラインで閲覧・注文できるサービスであります。本サービスは、保育園での日常風景の記録から、小・中学校での大規模な行事写真の販売まで、幅広い場面で活用されております。
煩雑な現金集金や写真展示業務をデジタル化し、学校配送や保護者の自宅への個別配送、多様なオンライン決済に対応することで、現場の作業負荷を大幅に軽減しております。また、保護者はスマートフォンからいつでも場所を選ばず写真を選択・購入することが可能となります。
成長記録領域の収益は、主に「みんなの写真屋さん」において、保護者が写真やデータを購入した際の販売代金によるフロー収益を中心として構成されております。これらの収益は都度の購入によるフロー型ではあるものの、多数の写真事業者や施設との継続的な利用契約を通じて、売上の源泉となる一定規模の保護者(利用者)基盤が毎年確保される仕組みとなっております。これにより、2025年9月期の同領域の売上高は903百万円、年間利用者数(YAU)(注9)は約21万人、利用者1人当たり年間売上高(ARPU)は4,136円となり、当社の安定的な売上基盤を形成しております。なお、当領域における現時点の全社利益への貢献は限定的となっております。また、子ども成長共有アプリである「うちの子」及び、園と保護者をリアルタイムにつなぐ成長共有アプリである「せんせいみて!」等の関連サービスにつきましては、本書提出日現在においても収益化に至っておらず、当領域の収益は「みんなの写真屋さん」によって構成されております。
当社は、自社で蓄積した子どもの写真データを学習モデルとし、日本の子どもの顔貌的特徴の認識に最適化された画像解析AI「うちの子AI」(注10)を有しております。多数の園児が写る行事の集合写真からでも対象の園児を高精度に抽出でき、保護者の写真選択の負担を大幅に軽減しております。また、「みんなの写真屋さん」において、従来の壁貼り展示や現金集金といったアナログな写真販売業務をオンラインで代替し、保護者が自身の子どもの写真をあらかじめ登録することなく子どもの写真を探し出せる直感的なUI/UX設計と、多様な配送・決済に対応する柔軟な運用基盤により、保育・教育現場や写真事業者への導入障壁を低減しております。
当社の競争優位性は、日本の子どもの顔貌的特徴に最適化された画像解析AI、保護者及び施設の双方の負担を抑えるUI/UX設計並びに多様な配送・決済に対応する運用基盤の三点にあり、これらを通じて多数の施設・事業者への継続的な導入と広範な保護者ユーザー基盤の形成につながっております。
当社は、施工記録や成長記録で培った「写真等の記録」「AIによる認識・構造化」「クラウドでの共有・活用」という三機能を、全領域で転用可能な共通基盤として構築しております。新たなフィジカル産業へ参入する際は、この共通基盤に業界固有の業務フロー及び記録をもとに作成する帳票等の成果物を追加するだけで済むため、迅速かつ効率的な横展開が可能となっております。
施工写真及び成長写真等の実データを活用する記録特化型AI「RecAI」(注11)を各領域に展開しております。また、撮影時の情報を証明IDとして保持し、撮影後の改変の有無を照合できる写真証明基盤を運用しております。これは写真に写った事象そのものを保証するものではなく、撮影情報及び撮影後の改変の有無を検証可能にするものであります。
さらに、これらの基盤を活かし、端末・ソフトウエア販売等のフロー収益を現場への導入起点(顧客接点)として、クラウドID、通信及び各種サービスのストック収益へつなげる事業モデルを全社的に採用しております。各領域でフィジカルワーカーの日常業務へ定着する入力手段とクラウドを一体提供し、利用継続と顧客内の利用拡大を通じて収益の安定性と成長性を高めます。
上記の共通基盤を活用した新たな横展開として、2026年6月より、車体整備事業者向けに修理・整備AIクラウド「AITURBO」を提供し、整備記録領域へ参入しております。本サービスは提供開始から間もないため、現時点においては事業の立ち上げ及び先行投資のフェーズにあり、当社の売上高等の業績に与える影響は軽微であります。しかしながら、中長期的な当社の持続的成長を牽引する「第三の収益の柱」と位置づけており、戦略的な重要性は高いと認識しております。
修理・整備業界では、修理内容や進捗に関する透明性の向上が求められる一方、工程写真の撮影・整理や案件進捗の共有に手作業が残っており、現場の業務負担と情報の分断が課題となっております。AITURBOは、修理工程で撮影した写真を起点に、工程、品質、案件及びリソースに関する情報をクラウド上で一元管理し、記録業務の負担軽減等を支援するサービスであります。現在は初期導入顧客の獲得や販売パートナー網の構築に注力しており、今後の本格的な導入拡大を図っております。

事業系統図

(用語解説)
該当事項はありません。
(注) 1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)です。
2.従業員数欄の(外書)は臨時従業員(契約社員及びアルバイトを含み派遣社員を除く。)の人員です。
3.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
4.当社は、記録DXプラットフォーム事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略しております。
当社の労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
(注) 1.「女性の職業生活における活躍の推進に関する法律」(平成27年法律第64号)の規定に基づき算出したものであります。
2.「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律」(平成3年法律第76号)の規定に基づき、「育児休業、介護休業等育児又は家族介護を行う労働者の福祉に関する法律施行規則」(平成3年労働省令第25号)第71条の6第1号における育児休業等の取得割合を算出したものであります。