【冒頭発言】
内閣の基本方針から私たちのミッションについてお話ししたいと思うんですが、昨日の初閣議で内閣の基本方針が決定されて、この「責任ある積極財政」の考え方に基づく経済財政運営として、まずは「危機管理投資」、そして「成長投資」を推進して産業クラスター計画を進めることによって、日本列島の隅から隅まで力強い経済成長を実現するということ、そうするとGDPが拡大するわけでございますが、この下で好循環を実現させると。つまり、もともと財政が健全化するときには、過去の日本の80年代とか90年代のクリントン政権とか、スウェーデンとかカナダもみんなそうですけれども、しっかりした成長があって、緩やかなインフレのときしか回復はしておりませんので、この債務残高の対GDP比を安定的に引き下げることで日本経済の力強い成長と、それからこの日本経済の力強い成長により、より可能になるわけですが、財政の持続可能性を両立させると。この非常に重たい、そして中心的なミッションということでございます。特に国民の皆様が直面している物価高への対応を最優先課題として取り組みますので、飲食料品の消費税率の臨時的な引下げ、そして就業者負担軽減支援金の導入を含む、税と社会保障の一体改革が急務でございます。供給力強化に向けては、外国のカウンターパートとの会談でも相手国市場のニーズを把握するとともに、日本産品の導入を働きかけて、その内容を内閣全体で共有するとこういうことになっております。
次に、私が拝命した「消費税・支援金法案担当大臣」の担務についてですが、どこかのメディアさんがもう10項目を全部、全文を報道しておられますが、その中で物価高や税・社会保険料負担で苦しむ中低所得者の負担を軽減するとともに、人口減少そして少子化を乗り切るライフステージごとの課題に対する支援を充実させるべく、社会保障国民会議における議論を踏まえて、飲食料品消費税率の臨時的な引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に係る法制化を進めるというご指示がございました。これはセットであるということです。
また15日の火曜日に閣議決定された大綱に基づいて、今後臨時国会への関連法案を提出することになります。法案の早期成立を目指して、国会において丁寧な説明に努めるなど全力で職責を果たしてまいります。
次に、金融関係でございますが、資産運用立国の取組をさらに発展させ、成長投資を促進するための金融戦略という組み方で、これを推進してまいります。ここでも何回かご質問はありますが、個人向け国債の魅力向上による国内投資家層の拡大、それから地域の金融機関、金融力強化を累次やっておりますが、この金融仲介機能の一層の発揮と健全性の確保を後押しするという指示がございました。特に金融戦略の推進については15日に金融行政方針を策定しましたが、これを一丁目一番地に位置づけておりますので、強い経済の実現に向けて、施策の着実な具体化・実行に取り組んでまいりたいと考えております。
次に、『「強く豊かな日本」投資枠』の編成方針ですが、高市総理のご自身の9月4日のXのポスト、ここで片山大臣からの報告を受けて、この方針でということでおっしゃっていただいているんです。シーリングがあるから良いアイデアがあるのに要求しないということはもうなくて、良いアイデア、良い政策であれば、本当に必要な予算額を要求して良いというルールであると書いていただいているんです。これが方針の一部に明記してあるわけですが、他方で、それらが全部認められているわけではなくて、予算編成の過程において成長への寄与、それから民間投資の誘発効果等を精査して、「その政策が真に効果的なものであるかどうか」についてはしっかりと見ていくということです。この二本柱を総理の方からも繰り返して言っていただいているということが重要かなというふうに思っております。こうした取組を通じて、「責任ある積極財政」の下、「強い経済」の構築と「財政の持続可能性」の両立、これができる予算をつくり上げていくというのが最大のミッションだと思います。
それから為替について申し上げますが、本年7月末に28年ぶりとなります米国財務省と協調した円買い介入を実施したところでございます。各国財務省との緊密なコミュニケーションを維持しつつ、秩序ある為替市場の維持に取り組んでまいりますということが、私が毎日申し上げられることなのですが、そのときにも申し上げたように、しっかりとプレスリリースを出しているわけですね。今後さらなる協調介入を実施することも躊躇しませんという両サイドと、それからアメリカサイドにおきましては、高市政権はアベノミクスの新たな刺激的な段階へと移行しつつありますと。この過去の強い景気刺激策によって、持続的で強固な経済ダイナミクスの規模が生み出されてきたということもはっきりおっしゃっていただいて、「タカイチノミクス」については、いろんな機会でベッセント財務長官とはお話をして説明をしておりますが、投資をして製造業の基盤を強くするということは、アメリカも日本も同じ政策でございまして、ヨーロッパもやっておりますし、世界の競争の中で、その辺についてはお互い頑張ろうと、こういう話だというふうに理解しております。
【質疑応答】
問)先ほど大臣からもありましたように、財務大臣、金融担当大臣として留任され、新たに消費税・支援金法案の特命担当大臣に就任されました。高市首相からどのような指示があったかということと、今後の抱負について伺えればと思います。
答)指示事項のうち重要なものとか、去年の10月の発足時にはなかったか、あるいはそのときよりも強調されたものについては、今私が冒頭でご説明したとおりです。社会保障国民会議を受けて、今回の消費税、飲食料品に対する引下げと、いわゆる支援金ですね、就業者の支援金の法案ということがより具体化したということでございます。それから金融は成長戦略を支えるという形で戦略を組んでいくという形で、さらに明確に指示があったということですが、これは要するに高市内閣の経済財政運営が、「責任ある積極財政」の下、「強い経済」を構築することと、「財政の持続可能性」をしっかりと確保するという両立、どちらが欠けてもならないと。両立が「タカイチノミクス」であるということでございまして、これを実現していくため、高市政権としては最初から本格的に取り組むのが来年度予算編成になりまして、これが非常に重要でございますので、財務省は省を挙げて、高市内閣の経済財政運営の骨格づくりを担うことになると考えております。この意味で私の方から今年の6月の経済財政諮問会議でご提案させていただいた「骨太の方針2026」の「予算編成改革」を着実に実行することが、私に課せられた最重要課題だと思っております。
具体的には一番特徴が出ているのは、冒頭述べた投資枠の話になるのですが、ほかにも今日も自治体のトップの方とか経済界の方とか地域からいらっしゃいましたけれども、補正予算依存から脱却し、恒常的な施策は当初予算で措置すると。それから租税特別措置・補助金等の点検・見直し、いわゆる日本版DOGEですね、施策の優先順位を洗い直して、大胆に重点化すること、それから債務残高の対GDP比を安定的に引き下げていく中で、可能となる財政規模をしっかり精査し、通年の国債発行額などを具体化していくと。大きくまとめれば、こういう方針だと思います。いずれも非常に難しいですが、財務省のまさに組織令にある本務そのものだと思いますので、今後の予算編成に最善を尽くしてまいりたいと考えております。
また、飲食料品消費税率の臨時的引下げ及び就業者負担軽減支援金の導入に係る関連法案についてですが、臨時国会での早期成立を目指す、これも「タカイチノミクス」の一環をなす非常に重要なことでございますので、全力で職責を果たしてまいりたいと考えております。
その上で、市場からの信認を確保して、為替につきましても、金利につきましても、市場の秩序を維持するということも「タカイチノミクス」の実現の上で必要不可欠と考えておりまして、財務省にはその責任がございます。引き続き市場関係者には、債務残高対GDP比を安定的に引き下げることが財政運営の要、中核であって、その中でも可能となるような財政規模を精査するのだと、そして通年の国債発行額も、それはマーケットとの対話で可能な額になるのだと、具体化していくのだという方針について、粘り強くご理解いただけるように説明を常にしていくということであると思います。
また、金融行政も「強い経済」の実現に向けて、金融戦略に掲げた金融機関や市場の機能の発揮を強力に動かすための施策ですとか、金融システムを支えるインフラ投資を着実に具体化、実行することによって、成長投資を促進することが大事だと思っております。今のところ、地域の金融のトップや地域の経済界のトップもよくお話ししますが、日銀が貸出態度というのが非常に積極的になっているということで、預貸率が大手の地銀で9割を超えたところもあるので、資金調達をすべきだというお考えも出てきているので、これはもう全然変わってきたなと思っておりますが、そういうリスクを取って投資する姿勢に、ある3メガのトップの方のインタビュー記事が出ていましたけどね。長いことリスクを取らないで、様々なものを処理するところから金融のサラリーマン人生が始まったぐらいの世代の方が今、トップですからね。我々はその前の時代を知って、うまくいったこと、中間的だったこと、うまくいかなかったことを全部知っていますから、我々がその世代にしっかりといいことを伝えられて、稼働していただくように頑張ってまいりたいと思います。
問)昨夜の首相会見に関連して伺います。首相は記者会見で、今年は責任ある積極財政元年と発言されました。ただ7月に閣議決定した骨太の方針には、令和9年度を責任ある積極財政元年と位置づけると記載しておりました。これは閣議決定が覆って、政府の認識が変わったということなのでしょうか。首相から責任のある積極財政の中核を担っていただくとご紹介があった片山大臣の認識をお聞かせください。
答)さっきも閣議後お話ししましたけれども、総理は全くぶれない方で、要は骨太の方針から手がけてつくっていくのは、年末までにかけて作業をする令和9年度予算案になります。それを作業する本格的な集中期間は、この令和8年の後半になりますから、そういった意味であると思います。だから変わっていないと思います。
問)ベッセント財務長官は、リフレ政策をやめるべきだとおっしゃって、サナエノミクスに否定的だと思うんですが、何で発言が食い違っているのでしょうか。片山大臣、歪曲しているんじゃないですか。
答)何度も申し上げましたけれども、ベッセント財務長官は「タカイチノミクス」を非常に評価しています。それはオンの発言に出て流れております。ベッセント財務長官からサナエノミクスという言葉は聞いたことがありません。我々のオンラインでの会議とか、あるいは何回も日米蔵相をやっていますが、いろんな憶測の誰が何を言ったとか言わないとかということについては、我々が両方のどちらかあるいは両方がレクをした以外のことについては、お答えをするべきことではないと思っております。
問)市場からの信認が得られていると思うんでしょうか。日銀が利上げしても円安の方に振れて、これは政権が送り込んだ2人の委員が利上げに反対したからじゃないかと。高市政権の方針に市場が反発、不信感を抱いているという証に見えるんですが、どうご覧になっているんでしょうか。
答)日銀につきましては、今、植田総裁が会見をしておられるか終わったところでございますので、私どもとしては日銀法に従って、政府とのコミュニケーションをとって、まさに日銀法の目的とするところを総裁がおっしゃっていますが、そういった方針をとっていただければということをいつものように申し上げるだけで、それ以上個別のことを申し上げることは控えます。
問)年末に来年度の税収見通しも出てくると思うのですが、消費減税等の財源の確保が問題になる中で、来年度の税収が今年度、昨年度よりも伸びていくという、そういった期待感もお持ちだったりするのでしょうか。その点についてお伺いしてもよろしいでしょうか。
答)総理も記者会見等でもおっしゃっているように、公式に出ている見通しでも成長がプラスでございますし、それは当然今の制度で計算をして当てはめれば増えますよね。それをどのぐらいと見積もるかというのは、きちんとやり方がありますし、その時期にご説明することになると思いますが、だから期待というよりは、そういうことがあるかもしれないという議論をしているだけで、私どもが財源を確保するということにおいては、再三繰り返しておりますように、様々な歳出改革、歳入改革を全てきっちりと行っているということでございます。
(以上)

