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赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2026年9月17日(木曜日)
12時40分~12時54分
於:本館10階記者会見室

冒頭発言

在任期間を振り返って

はじめに、私から1点申し上げます。先ほどの閣議において内閣総辞職が決定されました。昨年10月に経済産業大臣を拝命して以降、国民の皆様の命と暮らし、そして経済活動を守るため、経済産業行政が直面する諸課題に全力で取り組んでまいりました。とりわけ、この1年間では、日米間の関税合意対応、そして中東情勢対応、さらには熊本地震対応という「3つの有事対応」にも全身全霊で取り組んでまいりました。今後、私自身がどのような役割を頂戴するにせよ、引き続き、実質賃金が継続的にプラスとなる環境の実現をし、国民の皆様が「昨日より今日、今日より明日」、豊かさを実感できる社会、そして強い日本を徹底追求していくという思いに変わりはございません。

質疑応答

在任期間を振り返って

Q:これまで大臣、約1年間務められた任期中に、先ほどおっしゃられた三つのテーマを始め、様々な施策に取り組んできたと思いますけれども、特に手応えを感じている施策、また御自身のカラーを生かせた施策、そして逆にここはちょっと十分にはできなかったというような感じ、そういうふうに感じているような課題をちょっと理由とともに教えていただけたらと思います。

A:冒頭申し上げたとおり、昨年10月に経済産業大臣を拝命して以降、約1年間にわたり、国民の皆様の命と暮らし、経済活動を守るため、経済産業行政が直面する諸課題、いわば平時の対応に加えて、「3つの有事対応」にも全身全霊で取り組んでまいりました。そういう意味で、カラーというご質問にそのまま合うお答えかどうかは分かりませんが、私自身が旧運輸省航空局に新人で配属され、昭和59年でありましたが、翌年60年の夏に御巣鷹山の事故を経験しております。端的に申し上げれば、それを契機に、職業人として多くの命が失われるような事件、事故、災害を誰よりも憎むという、何というか、そういう行政マンであり、それが引き継がれて、そういう政治家として職業人人生を生きていますので、そういう意味では、有事対応というものについては、恐らく誰よりも常に考え、備えている、そういうタイプだろうと思います。そういう意味で、「3つの有事対応」ということを申し上げましたが、自分なりにこれまで培ってきた危機管理、あるいは災害対応の心得といったものを経産省の諸君とも共有しながら、全身全霊で国家、国民のために対応してきたということになります。1つ目の有事対応としては、総理から明確にご指示を頂いた関税措置に関する日米間の合意の実施を含めた米国との調整に取り組むことということでありましたので、合意を迅速かつ誠実に実行に移していくことが重要。特に、日米政府の戦略的投資イニシアティブについては、「特別なパートナー」と認め合う米国との信頼関係の下で、日米の相互利益の促進、経済安全保障の確保、経済成長の促進に資する6件を既に発表することができたところであります。これはもう言うまでもなく、米国が5兆円超を我が国に関税を課そうとしていたものを、2兆円超それを軽減するということに合意する前提として、幾つかある中にこの投資イニシアティブがあり、これを誠実に実行していくことができなければ、米国側とは関税をまた引き上げるとか、そういう類いのリアクションが当然想定されるわけで、世界的に見れば、今米国との関係が一番安定して充実している国が日本であるということは自負をしておりますけども。やっぱりそれはもう努力なしに維持ができるものではないということで、しっかり有事対応は続いているという意識で取り組んでまいりました。同時に、地震対応でありますけども、実際に現地を視察して中小企業の大地震への備えは全く不十分であるなと、改善の余地が大きいなと感じたのも事実であります。我が国は災害大国であり、防災は私のライフワークでありますので、年内にも発足する防災庁が発災から復旧・復興まで一貫した災害対応の司令塔になることを大いに期待するとともに、私自身も今申し上げたように、とりわけ中小企業を含め、徹底した事前防災の取組、迅速な発災対応、福島、能登、熊本といった被災地の復興に心血を注いでまいります。言葉で言うだけではなかなか足りないところがあって、本当に中小企業を視察して、端的に言うと、棚が地震に備えて固定していないとか。それも一般の民家と違って工場であれば、物すごく重い物を載せた棚がばたばたと倒れているというような状況を見ると、これは人が死ななかったのはもう単に運がよかっただけじゃないか、というような状況を見ましたので、やっぱりこれは本当に備えてもらいたいなという思いを強く持ちました。熊本地震について、先ほど申し上げたように、人命・人権最優先が1番、それから2番が自ら決断せよ、3番が早く大きく構えよ、という防災リーダー心得というものを私自身はまとめて紙にして、大臣室にも貼ってありますけども、有事の際の防災リーダー心得という、人命・人権最優先、自ら決断せよ、早く大きく構えよ、という3つを経産省の職員にも説いた上で熊本地震に対応してきたわけです。電気、ガス、ガソリンスタンドといったライフラインの早期復旧や避難所への物資供給にも全力を尽くしてまいりましたし、私自身、現地を訪問し、現地の方々や経営者も含め、あるいは木村知事のご要望も踏まえ、経済産業省として、被災事業者の施設・設備復旧支援や金融支援、インフラ復旧支援を柱とする146億円の被災者の支援策を取りまとめたところであります。被災者の皆様の生活や、なりわいの再建には今後も長い取組が求められておりますので、これをしっかりやっていきたいという思いがあります。それから、もう1つの有事対応として、中東情勢がありましたけれども、国民の皆様の生活と経済活動を守るために、燃料への緊急的な激変緩和措置を実施してまいりました。合わせて、備蓄の放出や代替調達により、原油や石油関連製品等の安定供給確保に尽力をしてまいりました。その結果、「我が国全体として必要となる量」を原油も石油製品も確保することができております。その上で供給の偏りや流通の目詰まりが生じることがありますが、相談窓口の設置や直販スキームの構築など、一つ一つ丁寧に対応することで、1週間当たりの相談件数はゼロに近づいており、解消が目前であると確認されたものと思っています。その延長線上で、「化石燃料の調達安定性の抜本向上」とか「GXの加速・強化」といった2つの強靱化も必要であるという観点から、高市総理にパワーアジアを打ち出していただきましたけど、加えて、「エネルギー需給構造強靱化のための総合パッケージ」、いわゆるパワーGXの取りまとめも行いました。中期的な視点からも、これまで以上に強靱なエネルギー需給構造の実現を目指していくと。以上、三つの例から理解いただけますように、やっぱり有事対応というのは、その場で人命最優先で全力で取り組むものでありますが、それがひとたび過ぎて人命が失われるというのは、フェーズが過ぎた後に生活やなりわいを取り戻していただく営みでありますとか、同じような災害が今度襲ったときに、被害をはるかに小さく抑えるための事前防災的な取組とか、それが平時につながっていくわけであります。そういうこともしっかりやっていきたいと思います。また、国会での法案について申し上げれば、今年の特別国会で産業競争力強化法等、あるいは産業技術力強化法、そして電気事業法の3本の改正法案は全てご可決を頂きまして、私も審議で約400の御質問に丁寧にお答えさせていただきました。最後に、これが一番平時の話だと思いますが、我が国の成長戦略にも全力投球をしてまいりましたが、今後更に進めていくにあたっての課題として、あらゆる産業分野のAIトランスフォーメーション(AX)が肝になるということがあると思います。「世界有数の製造現場」ですね、それから「世界で唯一の廃炉の現場」がある我が国であります。我が国が強みを発揮しようとしているフィジカルAIにとっては、最高の現場が日本にだけあると思っていいと思います。個性的で価値のある現場のビッグデータをAIと掛け合わせることで、フィジカルAIの分野が我が国の勝ち筋になっていくということだと思います。また、これは前から私、10年近く前から言っているんですけど、ビッグデータ×AIの時代というのは、超高齢社会の災害大国であることも勝ち筋になるということを申し上げています。高齢者の数や災害の数が世界で一番多い日本が、「ピンチをチャンスに」変えて、世界共通の課題解決に貢献していく。こうしたAX事業を含む令和9年度概算要求を提出したところであり、その実現に全力で取り組んでまいりたいと思っています。今後、私がどのような役割を頂戴するにせよ、引き続き、私自身の問題意識としては、実質賃金が継続的にプラスになる環境を実現する。それが唯一、データでしっかり裏付けの取れる、国民お一人お一人が「昨日より今日、今日より明日」、豊かになっていかれているということの証明でありますので、その実質賃金が継続的にプラスになるという環境を必ず実現する。この点、私は高市総理も非常に強い思いを持っておられると思います。ガソリン補助金にしてもそうでありますし、消費税1%もそうです。とにかく国民の皆様の実質賃金が継続して増える、そういう日本をつくるために全力で取り組んでいくという高市政権をしっかり支えて、どのポジションであろうが役割を果たしていくと、そういう思いを強く持っているところでございます。

ガソリン補助金

Q:在任中を振り返りまして、ガソリン補助金の考え方と出口についてお伺いいたします。中東情勢に伴って、政府はガソリンの小売価格を170円程度に抑えるための補助を続けてこられました。赤澤大臣もこれまで会見で、支援単価や措置の出口を含めてあり方を柔軟に検討していくという旨のご発言をされていました。また、17日から1リットル当たり51円と、制度開始以来最大の補助額になっています。さらにまた、足元ではサウジアラビアのパイプラインの攻撃で、ヤンブル港からの石油の積出しが停止したとの報道もあります。在任中を振り返って、難しい状況だとは思うんですけれども、ガソリン価格への支援の考え方、特に出口がどのようなものだと思われるか、大臣のお考えをお聞かせください。

A:中東情勢について重大な関心を持って事態を注視しております。ご指摘の事案については、現在、サウジアラビア政府において、東西パイプラインの復旧作業が進められていると承知しております。事態を注視しているということであります。引き続き原油の安定供給の確保に努めてまいりたいと思います。また、燃料油の激変緩和措置については、中東情勢の変化以降、ガソリン価格が1リットル200円を超えるような事態も想定される中で、国民生活と経済活動を守るため、緊急の措置として実施をしたものです。間違いなくこれはやった価値はあって、現在、ガソリン価格はご案内のとおりで、欧米先進国の中でも一番低い、そういうガソリン価格で国民の皆様にガソリンを購入していただけているということだと思います。9月1日には、中東情勢が依然として不透明である中、引き続き、この対応を実施していくために、「中東情勢等対応予備費」から措置をすることを決定したところでございます。このように、国民生活と経済活動を守るために必要な措置として考えを実施してきておりますが、本措置の今後のあり方については、これもご指摘のとおり、与党からも、中東情勢を見極めながら政府として柔軟に対応することといったご提言を頂いているところであります。こうしたご指摘も踏まえ、引き続き、中東情勢が今後の物価動向や経済に与える影響を注視しながら、支援単価や措置の出口を含め支援のあり方を十分に検討してまいりたいと考えております。

以上

最終更新日:2026年9月17日