1【財務報告に係る内部統制の基本的枠組みに関する事項】

代表取締役社長柴田巧及び取締役清水高は、当社の財務報告に係る内部統制を整備及び運用する責任を有しており、企業会計審議会の公表した「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準の改訂について(意見書)」に示されている内部統制の基本的枠組みに準拠して財務報告に係る内部統制を整備及び運用しております。

なお、内部統制は、内部統制の各基本的要素が有機的に結びつき、一体となって機能することで、その目的を合理的な範囲で達成しようとするものであり、このため、財務報告に係る内部統制により財務報告の虚偽の記載を完全には防止又は発見することができない可能性があります。

2【評価の範囲、基準日及び評価手続に関する事項】

財務報告に係る内部統制の評価は、当事業年度の末日である2026年4月30日を基準日として行われており、一般に公正妥当と認められる財務報告に係る内部統制の評価の基準に準拠いたしました。

本評価においては、財務報告全体に重要な影響を及ぼす内部統制(全社的な内部統制)を評価し、その結果を踏まえて、評価対象とする業務プロセスを選定しております。当該業務プロセスの評価においては、選定された業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を識別し、当該統制上の要点について整備及び運用状況を評価することによって、内部統制の有効性に関する評価を行っております。

財務報告に係る内部統制の評価の範囲は、当社、連結子会社及び持分法適用会社について、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性の観点から必要な範囲を決定しました。財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性は、財務報告に対する金額的及び質的影響並びにその発生可能性を考慮して決定しており、当社及び連結子会社7社を対象として行った全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、業務プロセスに係る内部統制の評価範囲を合理的に決定しました。なお、財務報告の信頼性に及ぼす影響の重要性が僅少であると判断した事業拠点については、全社的な内部統制の評価範囲に含めておりません。

業務プロセスに係る内部統制の評価範囲については、当社グループはインターネット関連サービスを主な事業としており、各事業の利益率に大きな差異はないことから、売上高を事業拠点の重要性を判断する指標として選定いたしました。重要な事業拠点は、全社的な内部統制の評価を踏まえ、売上高のおおむね3分の2程度に達している事業拠点及び質的重要性が高いと判断した事業拠点を重要な事業拠点として選定いたしました。選定した重要な事業拠点においては、インターネット関連サービスを主な事業としていることから、事業目的に大きく関わる勘定科目として、売上高、売掛金、人件費、事業経費(売上原価、販売費及び一般管理費)に至る業務プロセスを評価の対象といたしました。さらに、選定した重要な事業拠点にかかわらず、重要な虚偽記載の発生可能性が高く、会計上の見積りや予測を伴う重要な勘定科目に係る固定資産の減損及び繰延税金資産の回収可能性に関する業務プロセスを評価対象に追加し、当社グループの財務報告への影響を勘案して当該業務プロセスに関わる勘定科目の重要性が高い事業拠点を評価対象としております。

また、3 評価結果に関する事項に記載した事案に基づき、財務報告への影響を勘案し、当該事案に関連する企業結合に係る業務プロセスについて、重要性の高い業務プロセスとして個別に評価対象に追加しております。

3【評価結果に関する事項】

下記に記載した財務報告に係る内部統制の不備は、財務報告に重要な影響を及ぼすこととなり、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。したがって、基準日時点において当社の財務報告に係る内部統制は有効でないと判断いたしました。

記

当社は、2026年4月、当社株主及び外部から、株式会社CountUp(以下「CU社」という。)の株式取得の妥当性及び同社が保有する特許権2件の帰属の妥当性等について情報提供を受けたことから、事案の性質に鑑み、 独立性及び客観性を確保した体制のもとで調査・検証を行うため、2026年5月21日付で外部の専門家を含む特別調査委員会を設置しました。その後、2026年10月1日に、特別調査委員会から調査報告書を受領しました。

本件調査の結果、当社の創業社長が、当社の代表取締役社長在任中に当社従業員とともに、当社の設備を利用して研究・開発を行い、その成果である発明に係る特許権2件を、自らが唯一の株主かつ唯一の取締役であるCU社へ帰属させていたことが判明しました。

また、CU社への業務委託として取り扱われていた業務について、当社従業員が作業を実施していた一方、その委託業務の遂行状況を裏付ける報告書、成果物の納品書等の記録が確認されておらず、当該業務委託の必要性及び合理性について十分な検証が行われていなかったことが判明しました。

さらに、当社によるCU社株式の取得について、創業社長がCU社との間に利害関係を有していたにもかかわらず、取引の実態その他の重要な事実が関係者に十分に共有されず、株式取得の必要性及び合理性について十分な検討が行われていなかったことが判明しました。

これらの事実の背景には、創業社長自身の職務発明に関する理解不足及び利益相反・公私混同に対する規範意識の弱さに加え、創業社長に対する牽制機能が十分に機能していなかったことが指摘されました。

当社は、本件事実に関連する会計処理を検討した結果、修正事項の重要性に鑑み、会計処理を遡って訂正する必要があると判断し、2026年4月期の半期報告書について訂正報告書を提出いたしました。

当社は、特別調査委員会による調査の結果及び原因分析を踏まえ、財務報告に係る内部統制の再評価を実施しました。その結果、全社的な内部統制に以下の不備が存在していたと判断しました。

全社的な内部統制における不備

本件株式取得に関しては、社内取締役及び管理部門は、利害関係を有する創業社長の説明と異なる取引の実態その他の重要な事実を把握する立場でありかつ機会を有していたものの、取締役会及び監査役会の判断に必要な正確な情報の伝達が十分にできていませんでした。また、創業社長が関与する取引については、取締役会及び監査役会が必要性や合理性を十分に検討し、疑問点があった場合に追及して、実行するべき取引か否かの判断ができていませんでした。

これらの事象の背景には、創業社長において利益相反・公私混同に関する規範意識が十分ではなかったことに加え、社内取締役及び管理部門においては、創業社長が長年にわたり当社の技術開発を主導してきたことを背景として、その専門的知見や判断を重視する傾向があり、同氏が関与する取引の必要性や合理性に疑問がある場合であっても、問題や懸念事項を指摘することができていない風土があったことにあります。

さらに、利益相反性の高い重要な取引について、取引の実態その他の重要な事実を把握し、取締役会及び監査役会等の関係者の判断に必要な情報を正確に伝達・共有する仕組みが十分ではありませんでした。

結果として、以下の不備が認められました。

・ 創業社長の利益相反・公私混同に対する規範意識の不足(統制環境)

・ 創業社長に対する社内取締役及び管理部門の牽制機能の不足(統制環境)

・ 取締役会及び監査役会における監督・監視するという意識の不足(統制環境)

・ 重要な取引に係る審議に必要な情報の伝達・共有に関する仕組みの不足(情報と伝達)

当社は、上記の不備に関連して2026年4月期の半期報告書において、のれん等の会計処理に修正が生じました。また、当該不備は、創業社長が利害関係を有する取引に起因し、統制環境、情報の伝達という複数の全社的な内部統制の領域に及んでいます。これらの不備は財務報告に重要な影響を及ぼす可能性が高く、開示すべき重要な不備に該当すると判断いたしました。

当該開示すべき重要な不備は、当該不備の原因となった具体的な事実関係が当事業年度末日後に実施された特別調査委員会の調査により判明したため、当事業年度末日までに是正することができませんでした。

なお、当該開示すべき重要な不備に関連する必要な修正事項は、財務諸表及び連結財務諸表に反映しております。

当社は財務報告に係る内部統制の整備及び運用の重要性を認識しており、上記の開示すべき重要な不備を是正し、財務報告の信頼性を確保するため、特別調査委員会の提言を踏まえ、以下の再発防止策を講じてまいります。

(1)経営者の規範意識の向上及び健全な組織風土の醸成

① 経営者の責務の再確認及び自律的な行動の徹底

② 利益相反・公私混同に関する社内ルールの遵守徹底及び関連規定・運用の見直し

③ 管理部門による意見具申・牽制機能の強化

(2)経営者に対する監督・牽制機能の実効性向上

① 取締役会による取引の承認・検証の強化

② 監査役会による役員関連取引等の監査の強化

(3)重要情報の正確かつ適時な報告・共有の徹底

① 重要情報の報告・共有に係る責任及びルートの明確化

② 社外役員への提供情報の正確性・十分性及び適時性の確保

4【付記事項】

該当事項はありません。

5【特記事項】

該当事項はありません。