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赤澤経済産業大臣の閣議後記者会見の概要

2026年11月6日(金曜日)
8時34分~8時50分
於:衆議院分館2階エレベーター前

冒頭発言

中部電力に対する業務改善命令

おはようございます。はじめに私から3点申し上げます。1点目、10月29日木曜日に、中部電力から、3件の不適切事案に関する報告徴収命令への回答を受領した後、経済産業省として、業務改善命令の発出に向けた準備を進めてまいりました。全ての手続きが完了したため、本日、中部電力に対して電気事業法に基づく業務改善命令を発出いたしました。命令においては、法令遵守体制、内部通報対応の抜本的強化をはじめとする業務運営の改善策の実施、これらを命じるとともに、その取組状況についても、外部人材を活用し、客観的に検証を行った上で、経済産業省に対して継続的に報告することを求めたところでございます。命令への対応を通じて、中部電力の改革が抜本的かつ十分なものとなり、確実に実行されるよう、引き続き、最大限厳格に対応してまいりたいと考えております。命令内容の詳細については、後ほど、事務方から説明を行います。

防災庁の緊急要請に対する経済産業省の対応

2点目ですが、今月2日月曜日に防災庁が発足し、各府省庁に対し、所管企業・団体等における事前防災の徹底について緊急要請がございました。私自身、令和8年熊本地震により被災した中小企業を視察し、中小企業の事前防災については改善の余地も大きいと感じたところであります。その内容を細野大臣とも共有しており、この要請はそのような共有された問題意識に呼応して発出されたものと評価しております。これを受け、本日、経済産業省として、所管する約1,100の業界団体等に対し、会員企業等への事前防災の徹底を要請いたします。特に、中小企業には、事業継続力強化計画の策定を促進するとともに、この策定が難しい事業者には、災害リスクと対策を自己点検することができる「防災診断シート」の活用も要請いたします。今後、さらなる中小企業の事前防災への取組強化として、まずは、事業継続力強化計画の認定に、棚の固定など基本的な防災対策の実施状況を含む審査項目を追加いたします。事前防災により、人的被害や建物・設備の被害が抑制され、サプライチェーンへの影響も軽減される効果が期待できます。現状は、中小企業の事前防災への取組は必ずしも十分ではないと認識しているところです。中小企業が、事前防災に我が事として本気で取り組むよう、今後とも、効果的な事前防災への支援の在り方について検討を深めてまいりたいと考えております。

JTインターナショナルのロシア資産の一時的管理措置

3点目です。11月5日木曜日、日本たばこ産業(JT)の子会社であるJTインターナショナルのロシアにおける資産をロシア企業の一時的管理下に移行される旨のロシア大統領令が発令された件については、現在、詳細を精査しているところでございます。これまでもロシア側に対し、日本国民や企業の正当な利益が損なわれないよう求めてまいりました。その観点から、現在、荒井経済産業審議官及び石垣外務省欧州局審議官がロシアを訪問中であります。ロシア政府に対して抗議し、措置の撤回等の対応を至急に取るよう求めたところでございます。引き続き状況を注視し、政府として適切に対応してまいります。

SNSプラットフォームの自動翻訳における人名誤訳

以上3点でありますが、もう一点番外編のような話をしておきたいと思います。内容的にはテーマでいうとSNS、今回の場合Xでありますけれども、自動翻訳による人名誤訳ということがあるので、皆さんにお知らせをしておきたいと思います。去る10月28日水曜日に行われた私とバングラデシュ人民共和国のラーマン首相との会談に関する私のXへの日本語の投稿が、皆さんご案内のようにGrokの翻訳、英語に自動翻訳される際に、同首相のお名前が間違えて他人の名前に自動翻訳される事象が発生しました。極めて多くの善意のご指摘をいただいたわけです。翻訳のほうだけを見ている方は完全に私が間違えているとお思いで。事実関係を説明しておくと既にXでは修正済みですけれども、ラーマン首相の前の首相、ハシナ前首相の名前が掲載された。だから、ラーマン首相に代わった後の10月28日に私がハシナ前首相と会ったという発信をしたように翻訳を読むと見えてしまうと。ハシナ前首相は海外に行かれて亡命もされたということで。いろいろな意味でXに対する私の投稿に対するレスですね、翻訳を読んだ方たちから、日本の経産大臣はいまだに国外に出た前首相を今もバングラの首相だと思っているのだ、これが日本の我が国に対する認識だみたいなものが相当数寄せられて、私も最初何が起きているのか、割とすぐにぴんときた理由は今から説明しますけれども、ちょっとびっくりしたところです。通常私の投稿は数百から1,000ぐらい「いいね」をもらうことはあるのですけれども、今回いきなり1万1,000とか2,000の反応があり、ご案内のとおり「いいね」をしてくれるのは反応しているということで、いいと思って押しているわけではなく、その中のかなりの部分があなたは何か総理の名前を間違えているぞという類のご指摘であります。また、昨晩クウェートのルーミー石油大臣らとのオンライン会談を行ったことについて、Xに投稿した際にも、ルーミー石油大臣のお名前が間違えて別の国の方の名前に翻訳されておりました。端的に言うと、カタールのアル・カアービーエネルギー大臣に翻訳されていました。ということなので、ご案内のとおりビッグデータ×AIの時代で、AIはビッグデータ、データを読んで物を考えるので、先ほどのバングラデシュの例で言えば今の首相はラーマン首相であることまでAIは勉強が足りずに前首相の名前を挙げたというか、バングラの首相といえばハシナ前首相なのだとAIは思っていたということでございます。X社に対しては訂正を既に依頼しています。既に修正されていると認識しておりますが、人名を誤訳してしまうようなプラットフォームには抜本的な改善をお願いしたいと考えておりまして、今後同社に対しては自動翻訳において同様な誤りが生じないように申し入れてまいりたいと思っています。ちょっと事は重大で、バングラの国民、もしかしたら1万幾つ、相当数ほぼかなりの部分がバングラデシュの国民の方かもしれず、日本の経産大臣はうちの国の総理大臣が誰かがよく分かっていないと、前任の国外に出られた方だと思っているという認識を得てしまうことはゆゆしき事態だと思って、そういうことが起きておると。実は正直申し上げてこれは3件目でして、ラトニック長官からも1回、俺の名前を間違えておるぞと、funnyといって送ってきたことがあって、それは理由が最初分からず、今みたいなことだと分かったので、私自身は正しく日本語で投稿した上に私の知らないところでプラットフォームが機械翻訳で間違えた分には私にはどうしようもないという話を返したら、そこはそれで親友なので、お互いにfunnyといって終わったのですけれども、それがこういう形で続くようで、私から3件目を経験したということになります。一応共有しておきたいと思いお話しいたしました。以上です。

質疑応答

中部電力に対する業務改善命令

Q:幹事社から1問、中部電力の業務改善命令をしなければならなくなったということで、その辺りの大臣の思いをお聞かせください。以上です。

A:冒頭で申し上げたとおりなのでありますが、不適切事案が3件続いているということでありますので、同じ部署でということではどうもないようではありますけれども、私自身はしっかりガバナンスを見直す必要があるなと思っています。法令遵守の意識でありますとか、内部通報があったにもかかわらず、それが生かされなかったとか、かなり大きな問題があると認識せざるを得ないので、引き続き、最大限厳格に対応してまいりたいと思っているところであります。国民の皆様にとっては安全が絶対の大前提で、原子力発電所等ご理解をいただいて政策を進めているところなので、ここは必ずしっかりと正していかなければならないということを強く感じております。

中国のレアアースの輸出管理

Q:1点質問させてください。高市総理の台湾有事に関する国会答弁から1年が経とうとしています。その間中国は日本に対してレアアースをはじめとしたデュアルユース品の輸出管理を行っており、国内経済にも少なからず影響が出ています。政府はJOGMECを中心に重要鉱物の鉱山開発や調達多角化を進めてきておりますが、現時点での製造業への影響や今後備蓄の放出を含めてどのような対策を講じていくのか、また外交関係の改善に向けてどのようなアプローチを行っていくのか教えてください。以上でございます。

A:中国の輸出管理の影響により、中国から世界向けのレアアースの輸出量が減少傾向にあり、我が国の産業界からも安定調達に関する懸念の声があると承知しております。中国の振る舞いは、英語で言うと経済的威圧、Economic Coercionと、そういうことだと思いますけれども、世界的に問題視されているところがあると思います。ということなので、我が国としてもそれに対応するために在庫の活用とか代替品への切替え、リサイクルの推進、国家備蓄の活用、供給源の多角化を進めているということになります。更に、本年9月に、総合資源エネルギー調査会資源燃料分科会において、鉱山開発や精錬事業の権益を迅速に確保する観点から、JOGMEC自らが権益を取得できるよう制度整備を行う必要がある旨をお示ししており、現在、具体化に向けて、政府内で調整を進めているところです。こうした取組も含めて、今後とも、重要鉱物の安定供給確保の強化を図ってまいりたいと考えております。

不正アクセスによる情報漏洩の中小企業向けの対策

Q:改めてですけれども、不正アクセスによる情報漏洩が結構まだ続いておりますが、緊急対策パッケージが今日まとまるとも報じられていますが、改めて中小企業向けの対策についてどういった点が今後ポイントになるか、大臣の見解をお聞かせください。

A:企業への不正アクセスは、サプライチェーン上の取引先にも悪影響を及ぼす可能性があることから、中小企業も含め、組織トップによる主導、それから脆弱性情報の早期把握と対応、さらには、「ゼロトラスト」への移行、といった対策を徹底していくことが重要だと思っています。一方で、中小企業は、人的・資金的リソースに限りがあるのも事実でありまして、このため、経済産業省では、異常監視や初動対応といった対策を安価かつワンパッケージにまとめた「サイバーセキュリティお助け隊サービス」について、その導入経費を「デジタル化・AI導入補助金」の対象とすることで、中小企業への普及を進めているところであります。また、中小企業・小規模事業者の相談窓口を拡充するため、先月の27日火曜日に、各都道府県に設置されたよろず支援拠点や独立行政法人中小企業基盤整備機構に、特別相談窓口を開設させていただきました。来年3月からは、企業のセキュリティ対策状況を可視化する仕組みとして、「サプライチェーン強化に向けたセキュリティ政策評価制度、SCS評価制度」と言っておりますけれども、これを開始することとしており、こうした取組を通じて、中小企業のサイバーセキュリティ対策をしっかりと支援してまいりたいと考えております。

米国の中間選挙結果が与える関税、対米投資への影響

Q:アメリカの中間選挙に関連してお伺いします。民主党が大勝するような結果になっていますが、この状況から日本とアメリカの関税交渉、今後の関税の在り方、あと対米投資の在り方についてどのような影響があるとお考えでしょうか。

A:米国の中間選挙の結果については、他国の内政に関することでもあり、政府の立場でコメントすることは控えたいと思います。一方で、当然ですけれども、米国は世界最大の経済大国であり、その政策の動向は、我が国にも一定のといいますか、大きな影響を与え得るため、引き続き、中間選挙後も状況を注視してまいりたいと思っていますので、戦略的投資イニシアティブを含めた昨年の日米関税合意については、日米両政府間で合意したものであり、議会選挙の結果によって直ちに影響を受けるものではないと認識しております。日米の強固な経済関係を維持していくことの重要性は、今回の選挙結果によって変わるものではありません。昨年の日米間の関税合意は、日米両国にとって経済安全保障の確保や経済成長の促進など、相互利益の促進につながる多面的な意義を有しておりまして、我が国としてはその着実な実施に強くコミットをしております。また、中間選挙の結果判明後ただちに、私自ら米側のカウンターパートとコミュニケーションを取っておりまして、米側も引き続き合意にコミットしていることを確認しております。引き続き、戦略的投資イニシアティブを含め合意内容を着実に実施してまいりたいと考えております。

経済産業審議官のロシア訪問経緯と日本企業への対応

Q:ロシアの関係で1点手短に質問させてもらいます。先ほど大臣は荒井経済産業審議官がロシアを訪問するとの発言がありましたけれども、それは今回の件を受けてということなのか、それともそもそも訪問中だったということなのかが1点と、今回の件を受けて、日本企業は撤退や縮小している部分もありますけれども、不安を抱いている企業も多いと思います。今後経済産業省として所管する企業・団体とどのようにコミュニケーションを取っていかれるご予定か教えてください。

A:9月以降、ロシアによる西側諸国企業の資産が一時的管理下に置かれるという事例が続いています。そういう意味では、我々も正直言って警戒をしていたところでありまして、日本企業の資産保全のための働きかけはこれまでも定期的に行ってきましたが、特にその必要性が高いということで、主な目的として日本企業の資産保全のための働きかけを目的として出張したものと承知しています。ロシア側とのやり取りの詳細については、外交上の観点から回答は控えますけれども、今後も日本企業の資産保全のために、ロシア政府と意思疎通してまいりたいと考えております。

以上

最終更新日:2026年11月6日