1.当四半期決算に関する定性的情報 ……………………………………………………………………………2
(1)経営成績に関する説明 ……………………………………………………………………………………2
(2)財政状態に関する説明 ……………………………………………………………………………………4
(3)キャッシュ・フローに関する説明 ………………………………………………………………………4
(4)連結業績予想などの将来予測情報に関する説明 ………………………………………………………5
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記 ………………………………………………………………………6
(1)要約四半期連結財政状態計算書 …………………………………………………………………………6
(2)要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書 ……………………………………8
(3)要約四半期連結持分変動計算書 …………………………………………………………………………10
(4)要約四半期連結キャッシュ・フロー計算書 ……………………………………………………………12
(5)要約四半期連結財務諸表に関する注記事項 ……………………………………………………………13
3.補足情報 …………………………………………………………………………………………………………14
(1)受注実績 ……………………………………………………………………………………………………14
1.当四半期決算に関する定性的情報
前連結会計年度から引き続き、当第1四半期連結累計期間においても、当社グループが拠点を有する主要国・地域において、宇宙防衛の強化を主な目的とした取組みが多数見られました。
日本においては、宇宙領域防衛指針(2025年7月公表)に基づき、2026年6月に宇宙開発戦略本部が宇宙基本計画工程表改訂に向けた重点事項を決定し、RPOを含むデュアルユース技術への戦略的支援を推進する方針を示しました。また、同月には宇宙活動法の改正案が成立・公布され、人工衛星以外の軌道上物体も対象とした安全基準・認定制度を導入し、宇宙環境の保全及び宇宙活動の持続可能性の確保に向けた制度整備も進展しています。
英国においては、2026年5月に英国国防省が、SDA(Space Domain Awareness、宇宙領域把握)・衛星防護システム「Borealis」が初期運用能力(IOC:Initial Operating Capability)を達成したことを発表しました。当システムはスペースデブリや衛星などの軌道上物体を監視し、英国衛星に関する情報を統合して適時に提供し、政府・軍の意思決定を支援することが期待されており、SDAに実際に予算配分がなされ、民間企業による受注が進んでいます。当プロジェクトには当社の英国連結子会社がサブコントラクターとして関与しています。6月には国防省及び英国宇宙庁が共同で「Cross-government Space Domain Awareness Requirements v3.0」を公表しました。これは、政府が将来必要とするSDA能力を産業界に明示するもので、英国におけるSDA能力への需要がより具体化しました。同月には、「Strategic Defence Review 2025」(2025年6月公表)を実行に移すための「Defence Investment Plan」を公表しました。今後4年間で約2,980億ポンドを投じ、2029年までに年間防衛支出を約800億ポンドに引き上げる計画です。当投資方針の公表にあたり、英国国防省の防衛即応・防衛産業担当大臣は「この投資方針により、航空宇宙産業は強力な追い風を受けることになる」と明言しています。
欧州においては、2026年6月に欧州理事会が、2030年までの防衛態勢強化に向け、宇宙アセット及びサービスをEUの優先的な能力分野の一つとして改めて位置付け、加盟国に対して関連能力の開発を加速するよう求めました。
このように、2026年においても引き続き、2025年に策定された宇宙防衛戦略に基づき、当社グループが拠点を展開する主要国・地域において様々な政策の進捗が見られました。今後は防衛関連分野において、国際機関や各国政府による予算化の動きや、民間企業との連携強化の取組みが更に加速し、当社グループの案件受注につながることが期待されます。当社グループは、圧倒的な技術力、グローバルな展開力、そして市場創造力という競争優位性を活かし、事業のさらなる拡大を図っております。
多くの既存案件においても地上試験が順調に進捗し、中でもAPS-Rは2027年4月期中に打上げを予定しています。また、当第1四半期連結累計期間後の2026年9月には、ADRAS-J2に関してIsar Aerospace SEとの間で打上げ契約を締結しました。
LEXI-Pについては、契約締結に向けて最終段階に入っています。CAT-IODについても、パートナー企業であるGMV社とともに後続フェーズの獲得に向けた準備を進めています。なお、2027年4月期中の受注を目指していたCOSMICフェーズ3につきましては、当社グループとしては、技術実績や顧客との関係等を踏まえ、競争力に自信を持っていましたが、当第1四半期連結累計期間後の2026年8月に英国宇宙庁より当社の英国連結子会社の提案が採用されなかった旨の通知を受領いたしました。しかしながら、当社グループの英国事業基盤は引き続き強固であり、現在も英国においてCOSMICフェーズ3を上回る規模を含む複数の事業機会に対する提案活動を進めております。なお、COSMICフェーズ3は2027年4月期通期の連結業績予想の前提には織り込んでおりませんので、今回の提案不採用に伴う連結業績予想の修正等はございません。
また、当社は2026年6月、防衛分野及び寿命延長サービスを中心とした継続受注の獲得に向けた成長投資を推進することを主な目的として、海外一般募集による2029年満期ユーロ円建転換社債型新株予約権付社債並びに第三者割当による新株式及び転換社債型新株予約権付社債の発行を通じ、総額約306億円の資金調達を実施しました。調達資金は、生産設備の拡大、寿命延長サービス衛星「LEXI-P」の製造、既存設備の維持・拡充及び運転資金等に充当する予定です。
このように、世界的に宇宙関連支出や軌道上サービスに関する政府需要及び民間需要に繋がる政策推進等の機運が高まる中、当社グループは全世界における軌道上サービスの事業機会の拡大に向けて、事業や技術開発の強化に取り組んでおります。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間における当社グループの経営成績については、受注総額は224,841千円、売上収益1,195,723千円(前年同期比4.4%減)、営業損失2,750,012千円(前年同期は2,376,063千円の営業損失)、主に為替差益(金融収益)22,718千円及び支払利息(金融費用)296,887千円の計上により、税引前四半期損失3,005,505千円(前年同期は1,210,231千円の税引前四半期損失)、親会社の所有者に帰属する四半期損失3,071,715千円(前年同期は1,211,251千円の親会社の所有者に帰属する四半期損失)となりました。
ご参考までに、当第1四半期連結累計期間における当社グループのプロジェクト収益(注1)は2,024,766千円(前年同期比14.5%減)となりました。そのうち、政府補助金収入は829,042千円(前年同期比25.9%減)となりました。また、調整後EBITDA(注2)は△2,477,901千円(前年同期は△2,064,711千円)となりました。
なお、セグメント毎の経営成績については、当社グループは、「軌道上サービス事業」の単一セグメントであるため、記載を省略しております。
(注1)プロジェクト収益は、国際財務報告基準(IFRS)により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの業績を評価する上で、当社が有用と考える財務指標です。プロジェクト収益は以下により算出しております。「プロジェクト収益=売上収益+政府補助金収入」
なお、この数値は、当社グループが提供するサービスの対価として取得する政府補助金収入を売上収益に加算して算出しており、分析手段として重要な制限があることから、IFRSに準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおけるこの数値は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
(注2)調整後EBITDAは、国際財務報告基準(IFRS)により規定された指標ではなく、投資家が当社グループの継続的な事業活動から生み出される収益力を評価する上で、当社が有用と考える財務指標です。調整後EBITDAは以下により算出しております。
「調整後EBITDA=営業損失+売上原価及び販売費及び一般管理費に含まれる減価償却費及び償却費+株式報酬費用」
なお、この数値は、減価償却費及び償却費並びに株式報酬費用といった非資金費用の影響を除外して算出しており、分析手段として重要な制限があることから、IFRSに準拠して表示された他の指標の代替的指標として考慮されるべきではありません。当社グループにおけるこの数値は、同業他社の同指標あるいは類似の指標とは算定方法が異なるために、他社における指標とは比較可能でない場合があり、その結果、有用性が減少する可能性があります。
・資産
当第1四半期連結会計期間末における資産は57,907,105千円となり、前連結会計年度末に比べて25,785,275千円増加しました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債及び株式の発行による収入等により現金及び現金同等物が24,930,992千円増加し、有形固定資産が525,459千円増加し、無形資産が530,525千円増加したことによるものです。
・負債
当第1四半期連結会計期間末における負債は45,053,142千円となり、前連結会計年度末に比べて20,589,061千円増加しました。これは主に、営業債務及びその他の債務が595,900千円減少し、契約負債が357,016千円減少し、借入金が2,301,990千円減少した一方で、社債が22,316,185千円増加し、繰延税金負債が1,254,901千円増加し、繰延収益が309,324千円増加したことによるものです。
・資本
当第1四半期連結会計期間末における資本は、12,853,963千円となり、前連結会計年度末に比べて5,196,214千円増加しました。これは主に、四半期損失の計上によって利益剰余金が3,071,715千円減少した一方で、新株の発行、転換社債型新株予約権付社債の発行及び新株予約権の行使により資本金が2,926,958千円増加し、資本剰余金が5,440,666千円増加したことによるものです。
この結果、親会社所有者帰属持分比率は22.2%となりました。
(3)キャッシュ・フローに関する説明
当第1四半期連結会計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて24,930,992千円増加し、34,952,816千円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況は以下の通りです。
営業活動によるキャッシュ・フローは、2,896,381千円の支出(前年同期は、4,319,858千円の支出)となりました。
投資活動によるキャッシュ・フローは、1,327,428千円の支出(前年同期は、1,886,399千円の支出)となりました。これは主に、有形固定資産の取得による支出777,079千円及び無形資産の取得による支出550,349千円によるものです。
財務活動によるキャッシュ・フローは、29,174,012千円の収入(前年同期は、10,438,926千円の収入)となりました。これは主に、転換社債型新株予約権付社債の発行による収入25,826,402千円、株式の発行による収入4,295,690千円及び新株予約権の行使による収入1,465,031千円によるものです。
当社グループは引き続き、圧倒的な競争優位性であるRPO技術を保持する世界の市場リーダーとして、軌道上サービス市場の創出及び拡大に注力し、当社グループがビジョンとして掲げる「将来世代に貢献する、安全で持続可能な宇宙開発」の実現を目指してまいります。
上記のビジョンの実現に向けた長期の経営方針は下記のとおりです。
創業以来2010年代は、軌道上サービス市場が未形成であった環境下において、国際機関や各国政府、宇宙機関および民間事業者と連携し、調査案件等を通じて市場創出やルール形成に貢献してまいりました。2020年代前半には、ELSA‑dおよびADRAS‑Jといった実運用ミッションを通じ、民間企業として世界で初めて非協力物体へのRPO(接近・捕獲)技術の軌道上実証に成功しております。これらの技術実証を背景に、各国・地域において受注残高が着実に積み上がっており、当社グループは軌道上サービスのグローバル・リーディング・カンパニーになったと認識しております。
現在は、事業成長の次なる段階として、「継続受注案件の獲得」を通じた収益性向上を追求し、中長期的な成長を実現するための基盤づくりを目指しています。当社グループにおける「継続受注案件」とは、既に開発されたプラットフォームや技術を、大幅な改変を要することなく再利用して提供するミッションやサービスを指します。今後は、継続受注案件を通じて中核技術やサービスプラットフォームを複数の顧客や案件に繰り返し展開することで、案件ごとの新規開発コストを抑制し、継続性・拡張性・収益性を兼ね備えた事業モデルへと進化させていく方針です。特に、防衛案件及び民間向け寿命延長サービスは、継続受注案件創出につながるものと期待しております。
また、可能な限り早期の営業利益及びフリー・キャッシュ・フローの黒字化を目指してまいります。この目標達成に向け、①受注残高の積み上げ及び平均案件期間の短縮による期間プロジェクト収益の増加、②全額拠出案件比率の増加やプロジェクトミックスの改善による売上総利益率の改善、③徹底したコスト管理による販売費及び一般管理費(販管費)増加率の抑制を図ることで、収益性の確保を図ってまいります。
なお、長期的な財務目標としては、売上総利益率30%台半ば、営業利益率20%台半ばを掲げております。
上記を踏まえた2027年4月期の連結業績予想は下記の通りです。期初時点においては、契約済み及び選定済みのプロジェクトの進捗状況等の不確実性が高いため、投資家の皆様に対してより有用かつ合理的な情報提供を行う観点から、レンジ方式での開示といたします。なお、予想値は受注済みの案件のみで構成されているため、新規受注等があった場合は適宜上方修正を行う予定です。
受注済残高と受注内定済み案件総額の合算値である受注残高は、2026年7月末時点において36,354百万円(前期末比△4.2%)となりました。全額拠出案件比率の向上及び平均案件期間の短縮により、売上収益及び政府補助金収入の合算値であるプロジェクト収益は、12,500百万円~17,000百万円(前期比+8.6%~+47.7%)を目指します。上限値は契約済み及び選定済み案件が遅延なく進展した場合の数値に相当し、下限値は前年度実績を踏まえたプロジェクトスケジュールの遅延やその他外部要因による潜在的影響を踏まえた数値です。現時点で未受注及び未選定の新規案件は、上限値にも含まれておりません。なお、プロジェクト収益の内訳である売上収益は、7,000百万円~9,000百万円(同+17.8%~+51.5%)、政府補助金収入は、5,500百万円~8,000百万円(同△1.2%~+43.7%)の見込みであり、売上総利益は、引き続き通期黒字の維持を目指します。
研究開発費には、主に補助金案件の開発費用が含まれます。補助金案件の開発費用はプロジェクト進捗により開発費用は増加するものの、その大部分は政府補助金収入で賄われ、営業損益への影響は前期比で横ばいとなる見込みです。
研究開発費以外の販管費は、円安による円建てコスト増加の影響はあるものの、厳格なコスト管理により前期比で微増にとどめる見込みです。
以上の結果、営業損失は9,900百万円~9,000百万円(同+75百万円~+975百万円)、当期損失は10,600百万円~9,600百万円(同△3,902百万円~△2,902百万円)の見込みです。
2.要約四半期連結財務諸表及び主な注記
(1)要約四半期連結財政状態計算書
(2)要約四半期連結損益計算書及び要約四半期連結包括利益計算書
要約四半期連結損益計算書
第1四半期連結累計期間
要約四半期連結包括利益計算書
第1四半期連結累計期間
(3)要約四半期連結持分変動計算書
前第1四半期連結累計期間 (自 2025年5月1日 至 2025年7月31日)
当第1四半期連結累計期間 (自 2026年5月1日 至 2026年7月31日)
該当事項はありません。
当社グループは、デブリ除去等の軌道上サービスに関する技術の研究開発及び宇宙空間における実証を行っております。当社グループが開発する軌道上サービスには、対象とするデブリ・衛星の存在する軌道や、それらをターゲットとして開発されるサービスの内容により複数の種類がありますが、基盤となる技術は共通のものであるため、当社グループの最高経営意思決定機関は、経営資源の配分の決定及び業績評価のための経営成績の検討を、軌道上サービス事業の全体を対象として行っております。そのため、当社グループは、事業セグメントが軌道上サービス事業の単一セグメントであると判断しており、報告セグメント別の記載を省略しております。
製品及びサービスごとの外部顧客からの売上収益は、次の通りです。
(注1) 受託収益には、当社グループが開発する軌道上サービスに関連する研究開発プロジェクト及び実証プロジェクトにより獲得した収益が含まれております。
(注2) その他の売上収益には、ロゴマーク掲載等のスポンサーシップによる収益等が含まれております。
(重要な後発事象)
該当事項はありません。
当社グループで行う事業は、軌道上サービス事業の単一セグメントであり、当第1四半期連結累計期間における受注実績(受注総額及び受注残総額)(注1)は、次の通りです。
(単位:千円)
(注) 1.受注総額は、特定の期間において締結された契約に基づき、当社グループが支払いを受けた又は受けることができる金額の総額をいいます。受注残総額は、特定の期間までの全ての期間における受注総額の合計額のうち、当該特定の期間の末日までに収益計上がなされていない金額をいいます。当社グループの技術開発の進捗その他当該契約において定められた条件が実現に至らない場合、サービス提供に応じて支払われるマイルストーン収入の一部が支払われない可能性があり、そのため、上記の受注残総額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。
2.上記受注残総額のほか、契約の締結には至っていないものの、当社グループが現時点で競合の存在を認識していないことから、当社グループによる受注が期待できると認識する既存ミッションの後続フェーズ(ISSA-J1フェーズ3)に係る想定受注残総額としては、3,808百万円(当第1四半期連結累計期間末時点)を見込んでおります。また、2025年1月22日付で、株式会社アストロスケールが経済安全保障重要技術育成プログラム(K Program)における「衛星の寿命延長に資する燃料補給技術」に関する研究開発構想の委託先として採択されており、その想定契約金額は、総額最大12,000百万円(間接経費、消費税等を含む)でした。2025年9月1日付で、上記K Programに関する契約を締結したことに伴い、本プロジェクト(プロジェクト名:REFLEX-J)に関する予算額は総額最大10,826百万円(税抜)となり、想定契約金額は、締結済の初年度契約金額(1,067百万円)及び2年度契約(3,064百万円)を除き6,693百万円となりました。後続フェーズ及び採択済の案件については、契約の締結に至っていないため、当社グループが受注できず、又は、最終合意に基づく実際の受注金額が当社グループの想定と異なる可能性があります。
3.参考までに、当第1四半期連結累計期間末時点における受注残総額に、当第1四半期連結累計期間末時点における(注)2.の想定受注残総額及び想定契約金額を単純合算した金額は、36,354,024千円となりますが、(注)1.乃至2.記載の理由により、当該金額の全てにつき、収益認識に至らない可能性があります。